一流と二流の違い①

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陸上選手の指導をしていて、
一流の選手と二流の選手の違いはなにか?

という問いをいつも自分に持ちながら選手を指導しています。

 

その問いについて、私が尊敬している方から頂いた言葉が、違いの一つであることは間違いないと思ったため、みなさんにも共有したいと思います!

 

「二流は特別な時に頑張り、一流は当たり前のことを当たり前にこなす。」


これは、どういう意味かというと、二流の選手は、指導者に褒められたり、怒られたり、親からご褒美をもらったり、締切期限に迫られたり、もしくは自分の機嫌が良い時ややる気がある時は頑張ります。そのため、指導者がうまくアプローチしてくれたり、一時期モチベーションが高い時などは、ある程度の結果(二流の結果)は出すことができます。また、頑張らないわけではないので全く結果が出ないということはありません。

 

ただ一流の選手は、自分自身の目的に沿って達成したい目標に対して必要なことを、頑張る頑張らない、やるやらないなどの思考判断や外部からの影響など関係なく、毎日当たり前にこなします。


理由は簡単!自分が達成したいことに向けて、その達成に必要なすべきことをやり続けるという行動自体をこなすことが無意識に当たり前のことだと認識できているからです!
その結果、一流の結果を当たり前に出し続けられ、出し続けられるからこそ一流であり続けられるのです。

 

分かりやすいよう、少し空気感は違いますが学校の試験勉強で例えてみます!
まず、定期試験に向けて普段も直前も勉強しない人は当然試験の点数は取れません。
次に、普段あまり一生懸命でなくても定期試験が迫ってきて1〜2週間前から勉強する人はある程度の点数は取れるでしょう。
中には、一夜漬けであったとしても全くやらない人よりは点数を取ることができます。
ですが、上記の中で学年上位やトップになるような一流の結果生み出す人がでることはあまりありません。


一流の人は、普段の授業からその授業毎を当たり前に学び、理解し続けています。だから、定期試験だから特別になにかをするではなく、今まで学んできたことを当たり前に思い出し、復習するだけで、当たり前に学年上位の成績を取れるのです!よく東大生の取材記事などで、「合格に向けて何時間勉強しましたか?」などの質問を聞きますが、東大に入ろうと決心し、東大に入るために勉強をはじめた人は、1日中寝る間も惜しんで長い時間勉強しましたと回答します。ですが、東大に入ろうと勉強をはじめたのではなく、普段から自らのやりたいことのために日々学んでいた一流の人は、1日3〜4時間くらいですかね!っとさらっと答えます!

ここに一流と二流の違いがスポーツと一緒であらわれているなと感じます!

 

 

【なぜ一流は当たり前にできて、二流は当たり前にできないのか、、、】

 


では、なぜ一流は当たり前にできるのに、二流は特別な時しか頑張れないのか。
その要因として、私は「潜在意識」が大きく関わっているのではないかと思っています。
心理学では、普段自分たちが取っている行動は約3%が意識的(顕在意識)で、97%は無意識(潜在意識)だと言われています。そのため、私たちの性格や自己とは無意識な部分だとも言い換えられます!

それを前提に考えてみると、一流の人は自分が達成したいゴールやビジョンに対して、「なぜそれを達成したいのか?」という目的が明確です!そして、目的が明確なため意識的にも無意識的にも、顕在意識も潜在意識も一致しているため達成向けて自分の中で意識のズレなく真っ直ぐな行動ができます!

一方、二流の人は自分の達成したいゴールやビジョンに対しての目的が一流の人に比べ明確ではなく、本心でないため、顕在意識と潜在意識にズレがでてしまうのではないかと思っています。
そのため、怒られたり・褒められたり・締切に迫られたりなど意識的に頑張らなければならない外的要因やモチベーションが高い・気分が良いなどの内発的要因がある特別なときは頑張れますが、無意識の潜在意識の時はやりたくない・頑張りたくない・達成しなくて良いという意識が行動や感情にあらわれてきてしまうのではないでしょうか。

 

【二流が一流になるためには、、、】


上記はあくまで私の考えですが、これをふまえると二流の選手が一流の選手になるためには、達成したい自分のゴールやビジョンを「なぜ達成したいのか?」、「それを達成すると自分や周りにとってどんな良いことがあるのか?」、「達成することにどんな意義があるのか?」など自問自答もしくは、コーチと話し合い、意識的にも無意識的にも「本当にやりたい、絶対達成したいんだ!」という思いを自分の中で腑に落ちるまで、潜在意識に刻めるまで深掘りすることが必要なのではないかと思います!

トップアスリートのインタビューを見ていると、"言葉"と"心"が一致しているなと感じることがあります!
逆に政治家の話を聞いていると、一致してないなと感じることありませんか^^;⁇笑
ここにも同じように顕在意識と潜在意識が関係しているのではないかと思っています!

 

【最後に、、、】


『朝起きて歯を磨くように、走ることも日常的にしないとダメだ』
(中島進さん:日本のマラソン指導者)


『努力は裏切らない。走った距離もそうですけど、毎日の積み重ねがすごくものを言う。』(野口みずきさん:アテネ五輪金メダル)


私たちは優秀なアスリートやアーティストを見ると、すぐに才能によるものだと決めつけてしまいがちだ。肉体的にも遺伝的にも普通の人とは決定的な違いがあり、「生まれつきの才能」によるものだと納得してしまう。しかし、どんなとてつもない偉業も、実際は小さな努力を積み重ねた結果であり、一つひとつのことは誰でもやればできることなのだ。哲学者のニーチェは、偉業を達成した人々のことを「天才」ではなく「達人」と考えるべきだとした。
(「やり抜く力GRIT」アンジェラ・ダックワース著、ダイヤモンド社


アスリートやその指導者の言葉、本にも毎日の積み重ねや当たり前の積み重ねが成功するために重要なことが多く指摘されています。

一流になりたければ、自分のゴールやビジョンを達成するために必要なこと=自分にとっての当たり前をまずは明確化・リスト化し、それを当たり前にこなし続けていくことが一つの条件になるのではないでしょうか。

 

 

陸上指導者:山路 和紀

 

幼児から大人まで、初心者からプロアスリートまでの指導を通して日々学んだことで、皆さまに少しでも参考になることをお伝えする、ブログ記事のアップ情報やイベント情報など、皆さまに有益な情報を配信させて頂きます!

 

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親子かけっこの価値

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【はじめに、、、】

 

「親子かけっこ教室」とは...
お子さま(年長さんから小学校低学年)と大人の方(16歳以上の方)が2人で1組となり、約60〜90分の時間、「かけっこを速くする」という目標に向かって一緒に[タイムトライアル]と[かけっこエクササイズ]にチャレンジしていただきます。教室の最初と最後に子供も大人も行う[タイムトライアル]にてどれくらい速くなれるかを子供はもちろん「選手」として、大人は「選手兼子供の専属コーチ」として取り組んでいただきます。

 

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【“親子”で行うメリット】


「親」が「子供」に与える影響が[大きい]ということを私達は知識的には知っているものの、なかなか実体験を通して深く理解し日々意識できている人は少ないのではないかと感じています。私自身も分かってはいるものの、いつも日常で意識できているかというと未熟な部分ばかりです^^;

ただ「親子かけっこ教室」も、お子さんだけが参加する「かけっこ教室」も、両方を指導していると両者を比較して“親子”で行うメリットがたくさんあるなと心から感じています。

 

〈親子かけっこ教室のメリット〉

 

子供の集中力が高いレベルで持続する


・子供の理解度・上達度が高い


・子供の一生懸命レベルが子供だけの教室の時より高い


・子供がうまくいかなかったり、失敗しても諦めにくくなる


・子供の笑顔が増える


・子供が親の姿を見て、本気でチャレンジするようになる(手を抜かない)


・子供が親を尊敬する機会の創出(動作ができる、タイムが速い)


・親子のコミュニケーション増加→つながり、絆が深まる


・イベントだけでなく家庭でも復習できる→教室内容の定着→かけっこが速くなる+親子のコミュニケーション増加

 

などなど、主には上記項目ですが、細かく言えばもっともっとたくさんのメリットを感じます!

そのメリットの影響からか数値で言えば、同じ内容の[かけっこエクササイズ]を“親子教室”と“子供だけの教室”の両方で実施してみると同じ内容にも関わらず教室後の[タイムトライアル]での「タイムが伸びる人数」と「タイムの伸び率」は段違いに‘親子“の方が効果が高いのです。

 

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【親子コミュニケーションの重要性】


メリットの中でも、一緒に同じ目的・目標を目指す中で自然と生まれる「親子のコミュニケーション増加」は、特に子供たちの将来にとって有益だと感じています。
普段、仕事や家事が忙しく子供とあまり話ができず、日常生活に必要最低限なコミュニケーションしか取れていなかった親子が「かけっこ教室」という同じことに取り組む機会で共通の話題ができ、「できた、できない」、「もっとこうやればうまくいく」、「お父さん速い」、「一生懸命走って偉かったよ!カッコよかったよ!」、その教室時に限らず「次の休みにまたやろう!」というようにコミュニケーションが広がっていく状況が生まれている瞬間を見られることは講師としてとても嬉しく感じる瞬間です。
コミュニケーションの重要性は、私だけでなく様々な分野・立場から社会的にも注目されています。実際に日本の男女500人に「あなたは、自分にコミュニケーション能力があると思いますか?」というアンケート(2014年4月、マイナビニュースによるインターネット調査)を行ったところ、「”ある“と答えた人が27.6%、苦手と感じている人が72.4%」という結果になりました。日本人はコミュニケーションが苦手な国民のようです。ただ「コミュニケーション能力」は、自分の考えを他人に伝え「自己実現」達成するため、また大人になって「社会人・ビジネスマンに求められるスキル」の常に上位へランクインされるものです。「コミュニケーション能力」の原点は、間違いなく親の子供への言葉かけと親との会話によって引き継ぐ「言語数」によるところが大きいという研究結果も世界的に様々な人が訴えています。参考としては、「3000万語の格差」という外科医のダナ・サスキンド氏が先行研究をもとに言及したものが見逃せません。サスキンド氏が外科医として携わった人工内耳の移植手術が成功し生まれて初めて音が聴こえるようになった子供たちが、その後、順調にコミュニケーション能力を獲得していく子もいれば、音は聴こえているのにそのまま話せないままの子もいることに気づき、そこから家庭環境による「言語の質と量」が子供の脳の成長に「3000万語」を境に大きな違い出ることを研究結果をもとに伝えてくれています。
「走ることが速くなる」ことはもちろんですが”親子“だと、より子供たちにとって得られるものが多く価値ある機会・時間になると強く思っています。

 

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【親が子供に与える影響】

 

「子女名優ー子は親の心を実演する名優であるー子供は親そのままである。顔形から、身ぶりから、言語の言いぶりから、くせに到るまで・・・。どんな彫刻家も、これほどうまく似通った肖像を制作することは出来ない・・・と思われるほどよく似ている。」(「万人幸福の栞」丸山 敏雄著、一般社団法人 倫理研究所出版)

「 大人は子供のよい見本となるー子供が見ていたらできないこととか・・・を判断基準にしているとしたら、あまり感心しません。まずは自分の生き方そのものをきちんと見直す機会を作ってもよいのではないでしょうか。」(「一流の選手の親はどこが違うのか」杉山 芙沙子著、株式会社新潮社)

という言葉もありますが、子供は本当に親の姿をよく見て、影響を受けているのだなと強く感じます。意識的にも無意識的にも、短期的にも長期的にも物凄く親の影響を子供は受けています。
「かけっこ教室」で言えば、親が私の話を一生懸命に聴き理解したら、子供にも絶対にその内容は伝わります。親が一生懸命身体を動かしていたら、子供も必ず一生懸命身体を動かします。親がタイムトライアルで全力で走っていたら、子供も全力で走るようになります。親がエクササイズや全力疾走に挑戦し、失敗しても諦めずやり続けていれば子供も何度失敗したって笑いながらまた挑戦し続けます。
少し極端なことを言えば、”子供“だけに「頑張れ!」と伝え、「かけっこ教室」に親の思いで参加させたとしても、その”親“が常日頃から新しいことに挑戦したり、成長しようと努力し頑張っていなければ「”子供“だけが勝手に全力で頑張る」なんてことはないのかなと感じます。

 

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【最後に...想い】


もちろん私は出会った子どもが「僕も私も頑張ろう、挑戦しよう!」と思ってもらえるよう、指導者として大人の代表として、努力し挑戦する姿や全力な姿を見て感じてもらえるほどの指導者・存在を理想とし目指してはいますが、どうしても長い時間を過ごす“親”の影響力を越えることは難しいと思っています。
なので私が提供できる「親子かけっこ教室」というプログラムを通し、「走りが速くなる」ことはもちろんのこと、「親子の関係性」にもアプローチすることで少しでも「幸せな家庭」・「子供たちの幸せ」に貢献できたらと思いつつ、このプログラムをこれからもさらに進化させて提供できたらと思っております。

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。

 

陸上指導者:山路 和紀

 

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